情報にはいつも能動的な姿勢を取れ。ただ与えられるがままならいっそ耳をふさげ。

私が高校生の時にいろんな意味での私の師匠に聞かされた言葉が今回の題名っす。この私の師匠は当時既に70歳を超えていたにも関わらずロッケンロールなお人でして、恐ろしく燃費の悪いアメ車で排ガスを垂れ流しながら将棋をさすために隣町に出かけるという近隣でも話題のロック爺さんでした。

ある時、ロック師匠が将棋を打ちに行って帰ってくると大抵機嫌が悪いのです。聞いてみると師匠曰く、

『どいつもこいつもみのもんたの言うことしか聞きやしない』

今いち話がつかめなかったのでよく聞いてみるとみのもんたの「おもいっきりテレビ」で紹介された健康食品が将棋仲間の間で流行ってるのが何やら気にくわないご様子。なだめようと私が、

「まぁ、テレビでやってるんだから本当なんだろうし健康にいいんだったら別にいいんじゃないですか?」

と言ったらロック師匠が激怒。

「お前もバカか。そのテレビの言ってることが本当がどうか自分で確かめたのか?」

師匠がおばかな私に諭すように曰く、

「テレビも新聞もウソをつく。例えば親友に異性を紹介する時には何割か増しのいい評価を伝えるだろう?それと同じようなことがなぜメディアで起きないと言い切れる?しかもそれは善意・悪意・打算・策謀、権謀術数ごっちゃまぜの親友に異性を紹介するなんて生易しいものじゃない血で血を洗う修羅道だ。そこから出てきた情報をそのまま受け取るのは丸腰で戦場のど真ん中にたつのと同じことだ。それでだまされたとか言うヤツには丸腰で行ったヤツが悪いとしか言い様がない。だまされても構わない、丸腰で打たれても文句を言わない覚悟がないなら聞きかじりの知識を使うな、聞くな、広めるな。」

…衝撃でしたね、当時の私にとって。世の中が善意を中心に回ってると信じてましたし、ジャーナリストは真実を伝える仕事でテレビはその媒体だと思ってましたから。うん、恥ずかしすぎる。

”情報判断能力”これは思考をとめた人間には鍛えようのない能力だと思いますよ。ある種の思考停止に陥ってる人を良く見ますし。

「テレビが言ってたから、大学教授が言ってたから等等」

最後に受け取る自分の判断がどこにも存在してませんもの。前述の台詞の中には。しかも受け取るだけじゃ飽き足らず判断してもいない情報を無批判に他人に伝える(出力)ってのは既に害悪でしかありませんって。

一度も情報に踊らされずにいることは現代社会においてほぼ不可能だとは思いますが、それでも思考停止して無批判に情報を受け取るのはまずいですよ。自分の思考を止めるってことはそれはもう既に人間ではなくその辺りの塵芥と同じようなものにまで堕ちるってことだと思うのですよ。

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